2020年11月29日 / 最終更新日時 : 2022年4月12日 biz ブログ

本学を見直す時〜混沌の時代だからこそ〜

今、本屋さんへ行けば、必ず自己啓発本コーナーがあります。
仕事、恋愛、運気、メンタル、スピルチュアルなどジャンルは様々。
ただ、この中の殆どが、どうすれば成功できるか？うまく物事がうまく運ぶか？
という方法論にフーチャーしたもの。
いわゆる〝How to本〟と言われるものです。
その方法論というのも、何かを達成した人が、自分が成功した理由や動機・方法・戦略などについて語られたもの。
しかし、その方法が読者であるあなたに見合っているかどうかは別問題です。
何故ならば、性格や個性、育った環境や現在の状況は人によって異なるので、著者の成功体験があなたにマッチするしない限り、その話は役に立たないからです。
その可能性は極めて低いと言えるでしょう。

本学と末学

本来、日本には〝本学〟と呼ばれる学問がありました。
どうすれば成功出来るか？とかいう方法論以前の、人とは？人はどうあるべきか？本来あるべき姿は？人生とは？という事について説かれる学問です。
柔道や剣道・茶道・華道、というものにつく〝道〟にも〝それを通じて人が本来あるべき姿を追求していこう〟という思いが込められています。
かつての日本には、こういった教育が充実していまいた。
江戸時代までは寺子屋などでもで、こういう話が語られてたわけですが、明治維新で半減。
明治政府を肯定すべく、西洋の文化を良いものとして、徳川政権を全否定する為に行われた教育のせいです。
更に、戦後のGHQの戦略や偏差値教育によって、ほぼ根絶やしにされてしまいました。
歴史上の名目では戦勝国とされたアメリカを正義とし、戦前の日本は悪だった、という洗脳教育を仕掛けることによって、アメリカにとって好都合な政治に仕向ける意図によるものです。
何故ならば、本学を実践すると、その人が自分らしく生きて人々が多様化してしまうので、シビリアンコントロールが効かなくなるからです。
要するに、個人は幸せになれるのですが、支配者にとっては都合が悪い、というわけです。

末学普及による効率化と弊害

本学と入れ替わりに〝末学（ばつがく）〟と呼ばれる考えが西洋から入ってきました。
いかに無駄を省いて効率的に結果を出すか？といった合理的な思考法です。
この理論が高度経済成長の立役者になった部分もあると思われます。
しかしながら、大きな結果ばかりが求められるあまり、思い
しかし、そもそも本学が根付いていたからこそ、効果を発揮出来たのです。
本学が廃れてしまった現代に於いては、結果だけ出てもそこに幸福が伴わない、とい虚しさが残ってしまう悲しい現実がやってきてしまいました。
まさしく文字通り、本末転倒と呼べます。

しかしながら、近年ではSNSの発達などにより個人が誰でも簡単に情報発信出来るようになりました。
人々は多様化して自分らしくあるがままに生きられるチャンスを得た、と行っても過言ではないでしょう。

西洋医学と東洋医学の違い

西洋医学の考え方というのは、悪い箇所そのモノを治してしまおう、という考え方です。
例えば、胃が悪いのであれば胃を治そう。
腫瘍は切断してしまおう。
頭痛がするのであれば頭痛薬で神経を麻痺させて頭の痛みを和やらげよう。
この考え方は、問題の一点だけを取り上げて、それ以外は視野に入れません。
これに対して東洋医学の考え方は、全体を見ようとします。
局部治療ではなく、全身の状態を見て根本的に改善させよう、というわけです。
例えば、胃の調子が悪いのであれば、それはストレスが原因かもしれません。
もしそうであれば、心と向き合ってストレスの要因を知り、対処していくことが根本的な治療であると言えます。

西洋医学は末学、東洋医学は本学、という風にも見て取れます。
西洋医学も必要とされることはあるでしょう。
しかし、長い目で見れば、東洋医学的な思考が無ければ、根本的な解決には辿り着けないのではないでしょうか？

依存せず自立した生き方にこそ本道

最近ではZ世代の人たちは大学への進学よりも起業をしようと考える傾向になっており、実にその割合は65%にも上るようです。
日本という国では、自己主張を押さえ付けて周りに合わせるのが良し、とする傾向があります。
しかし、Z世代にはこの窮屈さがたまらなく不快なのです。
みんなと同じ、ということを極端に嫌います。

故に、起業をしていこうとするわけですが、ここで一つ落とし穴。
Z世代はSNSネイティブとも言われ、何かわからないことがあった時に、ネット検索すれば簡単に答えがわかってしまいます。
結果を欲しがる傾向にあるので、答えに辿り着くまでの工程を好まない傾向があるわけです。
故に、どうやったらうまく行くか？（＝末学）だけを知りたがってすぐに結果が出ないと投げ出してしまいがちです。
ここでこそ本道が生かされます。

自分の利益ばかり追いかけるのでは限界があります。
人は〝誰か他の人に喜んでもらう、お役に立つ〟という意識無くしては、本来の力は充分に発揮できません。
〝自分さえ良ければいい〟という思想から開放されて、広い視野を持って目の前のことを夢中でこなしてけば、本来の自分らしさを失わずに事を成し遂げられる良いになります。
稲盛和夫先生の〝心。〟はオススメです。