2023年1月7日 / 最終更新日時 : 2023年1月9日 biz 40肩50肩

お風呂は何の為に？〜意外に知られていない入浴の目的〜

「あなたは何故、お風呂に入るのですか？」
と聞かれたらどう答えますか？

ほとんどの人は
「汚れを落として綺麗にするため」
と答えられる事でしょう。

しかし実際のところ、洗浄は目的の一つに過ぎません。
入浴の最大の目的は
・体温を上げて末梢循環と免疫力を上げる
・身体に水圧をかける
・浮力による重力からの解放
という3つにあるのです。

体温を上げて末梢循環と免疫力を上げる

ヒトの体は、体温が一度下がると
・白血球機能が37％低下
・基礎代謝は12％低下
・体内酵素の働きは50％低下
という具合に、非常に大きな変化が起こります。

現代の温浴施設は低温で長湯出来るものが多くなっていますが、昔の銭湯などは、みな43°Cぐらいの高温でした。
40年以上も前は、今みたいに癌やアレルギーや自己免疫疾患は多くありませんでした。
食生活の変化・ストレス・人工電磁波なども大きな要因と考えられますが、湯船に浸かる習慣が減っていることも関連は否めません。

熱ショックタンパク＝HPS（Heat Shock Protein）というものがあります。
大やけどや大怪我をした時に分泌されるものですが、なんと（！？）場所や組織を問わずに細胞を修復するタンパク質なのです。
熱い風呂に入ると、末梢の血液、リンパ系の循環を良くなり体温が上昇、このHSPが産み出されます。
熱い風呂に入る習慣を始めると、三日目にHSPがピークになります。
癌の予防やアレルギーの予防にも良いとされる所以です。
流行り病に対し、世間ではお注射による予防が勧められる風潮がありますが、その前にこういった昔ながらの安全安心な健康法を見逃してはおられませんか？

身体に水圧をかける

全身に水圧が加わると、ふくらはぎなど下肢のに溜まった疲労物質が体内に戻されます。
そして、腎臓や膀胱にも圧力がかかりますので、排尿が促進されます。

特に小さな子供がお風呂で尿意を催す理由がそれです。
故に、足のむくみが解消しやすくなります。
また、肩こりを訴える人の多くは、首元〜デコルテ・腋窩のリンパ詰まりが目立ちます。
指圧マッサージで、コリを力任せに強く押されてもスッキリしづらいのは、リンパ（老廃物）が流れていないからです。
老廃物が滞留したままだと、どんよりした感覚が残りがち。
入浴時に首のマッサージをするのも非常に有効です。

浮力による重力からの解放

湯船に浸かると、アルキメデスの原理で体重は十分の一にまで減ります。
浮力がかかると造血能力が上がって、新しい血液が生成されます。
当然ながら免疫力もアップ、貧血対策にもなります。
貧血の女性が、ぬるい風呂で半身浴でわざわざ上半身の体温を下げたりすると、乳がんに繋がる可能性も。また、低体温はうつ病にも関与すると言われています。

正しい入浴は、末梢血管を改善し、体温を上昇させ、鬱やアレルギー、自己免疫疾患にならず、平熱を36.5度以上に保つ方向に導きます。

あるクリニックからは

・4〜5もシャワーしか浴びないでいたら、30代で乳がんを3回もなった
・20年以上も風呂に浸からず、洗うだけだった60代の方に萎縮性脳機能障害が発症
・10年以上シャワーだけで直腸癌になり末期で亡くなった方
・毎日キンキンに冷えたビールを仕事終わりに飲んで入浴せず寝る、という生活を続けて胃癌で亡くなった方

という症例が発表されています。
入浴の目的は、体温も上昇させてリンパ系・末梢の血液の循環を良くして、アレルギーや癌の予防をする事です。